
クルミのジャムは、まだ若い(緑の)クルミを丸ごとシロップで、濃く甘くなるまで煮て作ります。アゼルバイジャンで珍重される保存食で、しばしばお茶やチーズとともに供されます。
クルミのジャムとは?
クルミのジャム(ジェヴィズ・ムラベシ)は、殻がまだ柔らかく緑のうちに収穫した若いクルミを丸ごと、濃くなりシロップがとろりとするまで砂糖シロップで煮て作ります。工程には時間がかかり、結果として、特徴的でほんのりタンニンの効いた甘い保存食になります。アゼルバイジャンでは高級なジャムで、お茶の食卓でお茶や白チーズとともに供されます。
クルミのジャムはどう食べる?
ひとさじを小さくお茶とともに食べるか、少しパンに塗ります。白チーズのひと口とともに食べるのも定番です。塩気のチーズと甘く香ばしいジャムがよく合います。一人前クルミ1、2個で十分で、豊かで濃厚です。
ジャムのためにクルミはどう下ごしらえする?
若いクルミは、殻がまだ柔らかい(たいてい晩春か初夏)うちに摘みます。シロップが染み込みやすいよう、しばしば刺すか浸してから、崩れずに濃く柔らかくなるよう、数日かけて何段階かに分けて砂糖シロップで煮ます。レモンや香辛料(クローブ、シナモン)を加えることもあります。シロップは濃く暗くなります。
15日間の下ごしらえの儀式
本場のクルミのジャム作りは、アゼルバイジャンで最も難しい料理の作業の一つとされます。単に果実を煮るだけでなく、化学の工程です。緑の未熟なクルミはヨウ素を多く含み、とても苦いのです。食べられるようにするため、骨の折れる15日間の下ごしらえを経ます。針で何度も刺し、一週間冷水に浸し(水は一日2回替えます)、それから数日間、生石灰(水酸化カルシウム)の溶液に沈めます。この石灰の浴が、クルミに特徴的なしっかりとほんのりカリッとした外側を与え、中はジャムのように柔らかくなります。
お茶の食卓の「黒いダイヤ」
作るのに膨大な手間がかかるため、クルミのジャムはしばしばアゼルバイジャンのお茶の食卓の「黒いダイヤ」と呼ばれます。客に差し出せる、最も高価で格式高い保存食です。一つの瓶が、もてなす人の何週間もの努力と献身を表します。